生きる力 〜 注50

公開: 2020年5月9日

更新: 2020年5月9日

注50. 前提、推論、結論

私たちが思いをめぐらせるとき、どのようなことが「当然に成り立つ」のかを言葉で言い表した「前提」を出発点として、思いをめぐらせ始めます。

前提から始めて、順番に思いをめぐらせて、思いをめぐらせた結果を、再び言葉で言い表すことを、「推論」と言います。この推論では、「Aが成り立っている時、Bが成り立つ」と「Bが成り立っている時、Cが成り立つ」の2つの正しい文から、「Aが成り立っている時、Cが成り立つ」が正しいことを知っています。このように思いをめぐらせるのが、推論です。

前提から初めて、いくつかの推論を繰り返すと、最初の時点では、簡単に予想できなかったような思いに到達することがあります。そのように、推論を繰り返して得られる、新しい「思い」の結果を「結論」と言います。

例えば、「全ての人間は、動物である。」、「全ての動物は、いつか死ぬ。」、そして「ソクラテスは、ギリシャ人である。」と「全てのギリシャ人は、人間である。」などの正しい説明から、「全てのギリシャ人は、いつか死ぬ。」と言う推論ができ、そこから「ソクラテスは、いつか死ぬ。」と言う結論が、得られます。

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